①抵抗

抵抗は、電流の量を調節できる部品です。この回路では、ＬＥＤの明るさの制限や、コンデンサに流す電流量の調節に使います。

②コンデンサ

コンデンサは、電気を一時的に蓄える部品です。空のコンデンサに電流を流すと、中に電荷がたまっていき、電圧が上がっていきます。コンデンサの容量（静電容量F；ファラド）が大きいほど貯められる電荷量が大きいため、同じ電流量であれば満タンになるまで時間がかかります。今回の回路ではこの仕組みを使って、交互に光らせる速さを決めています。

③トランジスタ

トランジスタは、三つの端子を持つ半導体で、それぞれ左からE(エミッタ)、C(コレクタ)、B(ベース)といいます。簡単にいうと、ベースに電流を流したら、コレクタ→エミッタ間が導通し、電流を流せる部品です。厳密に言うと、ベースに0.6V以上の電圧を印可しようとすると、コレクタ→エミッタの方向に、ベース電流のhfe倍(直流電流増幅率)のコレクタ電流が流れます。

④LED

LEDは、一定以上の電流を流すことで光る部品です。ダイオードの一種なので、流す方向が決まっており、端子の長いアノードからカソードへ流れます。

1図がLEDを交互に光らせる回路です。この回路は、Ｄ1,D2のＬＥＤをおよそ1秒毎に交互に点滅させます。詳細な説明はコラムでしますが、ここでまず覚えてほしいのが、どの部品の数値を変えると、どうなるかということです。この回路は、LED毎に点灯する速度を決めることができます。D1の速度を決めるのが、R2の抵抗値とC2の容量です。R2の抵抗値を増やす、またはC2の容量を増やすことで、D1の点灯時間が長くなります。もちろん減らせば早くなります。同じように、D2の点灯時間は、R3の抵抗値、Ｃ１の容量で決まります。なので、Ｄ１側のＣＲ，Ｄ２側のＣＲの値がお互い同じであれば、両者の点灯時間は同じになります。

それではさっそく、ブレッドボードで配線していきましょう。

用意したブレッドボードは、秋月電子で販売されている３０列のものです。

この大きさのブレッドボードであれば、なんでも使えます。あとは、配線用のジャンパピンと単三2本用の電池BOXです。

次に、LEDの端子を処理します。LEDは端子の長さが違うため、写真8のようにラジオペンチで曲げます。端子の長さを写真9のように揃えたらブレッドボードに差し込みます＜写真10＞。

最後に、プラス側のライン（赤）に電池のプラス極（赤）を、マイナス側のライン（青）に電池のマイナス極（黒）をつないで完成です。

①コンデンサの容量を変えてみよう

それでは、次にコンデンサの容量を10倍に増やしてみましょう。

時定数もかなり伸びるので、点滅速度が遅くなるはずです。

②抵抗値を変えてみよう

抵抗値を増やしても、点滅速度を遅らせることができます。

左図の回路の場合は、変える箇所はR2とR3の抵抗です。

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